著者のコラム一覧
吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<167>真砂田辺市長は野崎幸助さんの土地購入に関する質問をはぐらかした

公開日: 更新日:

 田辺市が2019年秋に野崎幸助さんの遺産を受け取ることを公表した際に、裁判費用として約6500万円の巨費を予算計上したことに私は疑問を持ち、市の担当者に取材をしていた。すると「半分が弁護士費用で、後の半分は遺産の調査費用です」という答えだった。調査費用とはドン・ファンが所有していた土地などを調査するということだったが、「固定資産税の記録があるのだから今さら土地の面積などを調査する必要もないのに?」と私が指摘しても意に介さない態度だったので、驚いたことがあった。

 さらに驚愕するのは、2020年3月の議会で予算が1億2000万円も上乗せされ、計1億8000万円余りが裁判費用として議会で承認されたということだ。市民オンブズマンの畑中正好事務局長が20年5月に情報公開請求をしたが、回答は黒塗りで「裁判に支障があるので、裁判費用等については開示できない」とされた。

 私はこの理不尽というか人をばかにしたような回答を「フライデー」で誌面にした。詭弁にもならないナンセンスな回答であることは誰にでも分かることだろう。

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