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武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

引退表明・錦織圭の足跡から学べること 日本人離れした技は 「フロリダの庭」で磨かれた

公開日: 更新日:

 錦織圭が今シーズン限りでの現役引退を明らかにした。

 本拠地フロリダのIMGアカデミーでの引退騒ぎがあったのが先月。事情があって撤回せざるを得なかったが、やはり古巣のアカデミーでラケットを置きたかったのではないか。

 IMGアカデミーはいまや野球ゴルフサッカーなど多くの競技の育成拠点だが、前身はニック・ボロテリーが主宰したテニスキャンプで、これまで多くのトップ選手を輩出してきた。

 アンドレ・アガシ、ジム・クーリエ、モニカ・セレシュ、アンナ・クルニコワ、マリア・シャラポワ……日本でも錦織の他に西岡良仁、いま頑張っている望月慎太郎や坂本怜。多くの選手が育ったが、トップになってもキャンプにとどまったのは錦織くらいだ。

 ニックは選手経歴こそないが、素質を見抜く眼識にたけ、ビジネスに目を配りながら世界ツアーの波に乗った。

 えこひいきも強かった。

 1991年全仏の決勝、同期のアガシとクーリエが激突した。クーリエはフルセットで逆転すると、アガシのコーチ席に座るニックに向かって何度もほえた。

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