著者のコラム一覧
若月澪子

1975年生まれ。ジャーナスリト。大学卒業後、NHK高知放送局・NHK首都圏放送センターで有期雇用のキャスター、ディレクターとしてローカル放送の番組制作に携わる。結婚退職後に自殺予防団体の電話相談ボランティアを経験。育児のかたわらウェブライターとして借金苦や終活に関する取材・執筆を行う。生涯非正規労働者。ギグワーカーとしていろんな仕事を体験中。

老後破産したエリートサラリーマンは、コンビニ店員として再出発できるのか

公開日: 更新日:

【第2回・後編】息子を医学部に入れたために家庭が崩壊 東南アジア現地法人の元社長・Bさんの場合

「人生100年時代のロールモデルがいない」――退職後のサラリーマンが迷走している。キャリア、居場所はリセットされ、年金不安時代は資産形成も「自己責任」。「人手不足」の号令の下、今日もシニアは働き続ける。『副業おじさん』『過労シニア』のルポライター・若月澪子が、奮闘し続ける令和シニアの素顔を追う。

  ◇  ◇  ◇

(前編からつづく)

 30〜40代の頃は東南アジアの現地法人の社長を勤めていたBさん(62)。エグゼクティブなビジネスマンだった彼の人生を暗転させたのは、一人息子の挫折だった。

 Bさんの一人息子は、医学部に進学したものの、入学後に環境に適応できず、うつ病を発症して休学。息子は快方に向かうことなく、時間だけが過ぎていった。

「息子が医学部に入学した時は、金銭的にも大変だけど、頑張ってサポートしようと思っていました。しかし学費を払っても、残留できるのは最大9年までというルールで。ギリギリまで粘りましたが…」

 息子は復学できないまま大学を除籍された。

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