初回視聴率「ちむどん」以下、北ミサイル発射で放送中止…朝ドラ「舞いあがれ!」成功の条件

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■評論家は「いい入り方をしている」

「『ちむどんどん』は、ご都合主義のストーリーと共感しにくいキャラクター設定で“粗雑な作り”であったことは否めません」と話すのは、メディア文化評論家の碓井広義氏だ。

「『ちむどんどん』は、朝ドラの定番である、最初の幼少期を描くところからして、とにかく出演者たちを個性的にしなければならないと思うあまり、それを押し出し過ぎていて、感情移入がしづらかった。要はシナリオの問題だと思いますが、そうした視聴者との“ボタンの掛け違い”が最後までずっと続いてしまった印象です。今作は、そういうこともなく、物語の立ち上がりとしては、おだやかないい入り方をしているのではないでしょうか」

 碓井氏は続ける。

「初週の何回かを見ただけでこのドラマの雰囲気が伝わってくる感じがしました。主人公は、少し体が弱いものの、大阪の町工場を営む父母の元で育つ普通の少女です。主人公も脇を固める人たちも、地に足をつけて生活している様子が丁寧に描かれており、安心して見ていられました。第1回で、大人になった主人公がパイロットになっている姿を見せていたのもうまかった。この少女がどうやってパイロットになっていくのだろうと視聴者は思うでしょう。無理なところがない自然な流れで視聴者を引き込んでいく物語なのではないかと期待しています。まさにいい離陸ができているのではないでしょうか」

 第2話が放送される予定だった4日朝は、北朝鮮のミサイル発射の臨時ニュースが流され放送が中止になるなど、波乱含みの幕開けながら、今後、上昇気流に乗って視聴率は舞い上がれるか。

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