ものまね界の“新星”レッツゴーよしまさ 大ブレークネタ「素の志村けん」誕生の背景とは

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YouTube投稿で運命が

 では、なぜ1989年生まれのレッツゴーよしまさだけが、誇張しないリアルな志村をものまねできたのか。それは、彼が幼少期から志村の大ファンだったことによる。「志村けんのだいじょうぶだぁ」や「志村けんのバカ殿様」(ともにフジテレビ系)に熱中し、中学時代にはコントのセリフを文字に起こすほどの入れ込みようだった。

 また、コントで流れる音楽も抜かりなくチェック。「だいじょうぶだぁ」をきっかけに歌謡曲の魅力に取りつかれた。これに加え、志村がバラエティーの露出を増やしたのは1997年以降のことだ。子ども時代から“素の志村”を見ていた影響は少なくないだろう。レッツゴーよしまさの脳内には、あふれんばかりに志村のデータが蓄積していた。

 しかし、長い間ものまねと結び付くことはなかった。あまりにあこがれの存在で、まねする対象という発想がなかったのだ。きっかけとなったのは、2020年3月に志村が新型コロナで亡くなったことだった。やがてドリフ全員も練習するようになり、YouTubeにものまね動画をアップし始める。ここから、レッツゴーよしまさの運命は変わった。

 現在、ものまね番組での優勝、ドリフとコントで共演、という2つの夢を持つレッツゴーよしまさ。先月、交通事故で亡くなった仲本工事との共演はかなわないものとなってしまったが、ぜひ加藤茶高木ブーとのコント共演を実現させ、世間に明るい話題を提供してほしいものだ。

(お笑い研究家・鈴木旭)

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