著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

内場勝則は“師匠”のような存在「恥ずかしいねんけど、なんも思い浮かばへんねん」と相談したところ…

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 来年の1月に「内場勝則 芸歴40周年記念座長公演」を催す吉本新喜劇の内場君。ダウンタウンと同期のNSC1期生で、私にとっては先輩にあたりますが、「うっちゃん」と呼ばせてもらっています。間寛平・新喜劇GMをして「いてくれたら安心できる存在」と言わしめるように、的確なツッコミ、縦横無尽なボケ、どんなキャラクターにもなりきり、ハプニングが起ころうと慌てず騒がず、何事もなかったかのようにその場を収めてくれる、ふだんは寡黙で物静かですが、座員からの信頼も厚く「内場さんが言うなら間違いないやろう」という空気をつくり出しています。

 毎年NGKだけで新作が50本以上上演される中、新喜劇の作家ではない私は十数年の間に59本のレギュラーの新喜劇と全国ツアーの1本と60本しか書いておらず、新喜劇は好きでも得意とは言えませんでした。

■ピンポイントでアドバイス

 新喜劇を書き始めた頃、芝居を知り尽くすうっちゃんが話の展開の仕方、セリフの言い回しなどを随所で言葉少なに、ピンポイントでアドバイスをくれて、私にとって、それは師匠のような存在でした。私の稚拙な台本も何度となく助けてもらいました。

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