著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

角田龍平は島田紳助に「天才」と認められるも…芸人から弁護士へと華麗な転身

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 本人いわく「たぶんこの(17歳の)時が僕の人生の絶頂期です」。京都の進学校へ通っていた角田君は紳助さんに「京大へ行って漫才師なれ」とはっぱをかけられ勉強しますが、残念ながら京大へは進めず、立命館大学の法学部に漫才の一芸入試で合格。相方と共に正式に巨人さんに弟子入りし、毎日のように会うようになりました。

 高校を出たばかりでとても気の利いた弟子ではありませんでしたが、「紳助さんに『天才や!』と言われたんやから“天才らしく振る舞わなければ”と必要以上にトガって、いま考えたら恥ずかしいことをしていました」と苦笑。

■「怖くなったので辞めます」とも言えず…

 大学へ通うのもそこそこに巨人さんの下で漫才を続けていた角田君は、巨人さんや紳助さん、先輩方の舞台を内側から見るようになり「憧れから、自分にはとてもできないという絶望へと変わっていきましたね。それでも紳助さんと3年はやめるなよ!」と約束をしていたので簡単に「怖くなったので辞めます」とも言えず、半ばボケのつもりで「弁護士になります」と巨人さんにお伝えしたら「難しいことすんねんな、それなら頑張ってやりなさい」と漫才を辞めることを認めてもらい、言った以上は本気でやって弁護士にならなければという新たなプレッシャーと戦うことになってしまいました。それでも、ポジティブシンキングの角田君は合格率2%の司法試験ではあるけれど、200組の中から優勝できたという漫才での成功体験が大きかったといいます。

 阪神・淡路大震災などを経験し「社会に対峙する仕事をしたい」と考え「法律のことにも興味があった」ということなので、進むべき道に進んだということではないでしょうか。ただこの進むべき道には大きな試練、地獄のような日々が待っていたのです。

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