著者のコラム一覧
山田勝仁演劇ジャーナリスト

流山児★事務所「田園に死す」は天野天街マジック全開!寺山修司劇世界の到達点

公開日: 更新日:

 初演が2009年。2014年に「最終公演」と銘打ち、いったんピリオドを打った作品だが、「寺山修司没後40年」に合わせての復活再演。

 寺山の同名映画をモチーフに、少年王者舘主宰の天野天街が解体し、「脱構築」したもの。「田園に死す」自体がコラージュ(複数の作品の接合)の天才・寺山による到達点だが、現代のコラージュの天才・天野演出(脚本・構成も)により、時空間を超越した「記憶」と「夢」と「真実」が折り重なる「びっくり箱」のような舞台となった。天野ワールドと寺山ワールドの幸福な合体作だ。

 開演のアナウンスから一瞬で暗転し幕開けというテンポの良さ。闇の中での登場人物全員による寺山短歌の群読からスタート。それも、言葉は切り刻まれ、他の言葉と置き換えられる。これは18歳の少年歌人として鮮烈なデビューをした寺山が先達の俳句の一部を取り入れたことが問題視されたことを踏まえたもの。「言葉というのは数千年の手あかで汚れてきたものだ。ものとものがぶつかる時に、新しい現実が引き出されるのだ」と反論した寺山へのオマージュといえる。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「豊臣兄弟!」白石聖が大好評! 2026年の毎週日曜日は永野芽郁にとって“憂鬱の日”に

  2. 2

    川口春奈「食べ方が汚い」問題再燃のお気の毒…直近の動画では少しはマシに?

  3. 3

    あの人「なんか怖い」を回避する柔らかな言葉遣い

  4. 4

    自分探しで“変身”遂げたマリエに報道陣「誰だかわからない」

  5. 5

    (1)高齢者の転倒は要介護のきっかけになりやすい

  1. 6

    2度目の離婚に踏み切った吉川ひなの壮絶半生…最初の夫IZAMとは"ままごと婚"と揶揄され「宗教2世」も告白

  2. 7

    「誰が殺されてもおかしくない」ICE射殺事件への抗議デモ全米で勃発

  3. 8

    解散総選挙“前哨戦”で自民に暗雲…前橋出直し市長選で支援候補が前職小川晶氏に「ゼロ打ち」大敗の衝撃

  4. 9

    業績悪化で減収減益のニトリ 事業の新たな柱いまだ見いだせず

  5. 10

    チンピラ維新の「国保逃れ」炎上やまず“ウヤムヤ作戦”も頓挫不可避 野党が追及へ手ぐすねで包囲網