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桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

柳沢慎吾「一人甲子園」は「笑点」でバカ受け!テレビはレアものを発掘すると面白い

公開日: 更新日:

 25日の「笑点」(日本テレビ系)が話題を呼んでいる。大喜利前の演芸コーナーに俳優の柳沢慎吾が登場したのだ。

 この日、司会の春風亭昇太が柳沢慎吾の名前を口にすると、まず会場から「おー」とどよめきが起こった。このコーナーは漫才やコント、マジックなどジャンルも世代も問わずさまざまな芸人が登場するが、60年近い歴史の中で俳優が出るのは初めてではないか。

 彼がバラエティー番組などに登場する際、名刺代わりにやるのが「甲子園」を一人で再現するものか、「警察24時」。どちらも長いのが玉にキズで、邪険にされてしまうこともあるが、“そのウザさも込みが柳沢慎吾”というのが視聴者の認識だ。それをもう何十年も続けているから、もう立派な芸。この日は観客もノリノリでネタに合わせて手拍子し、楽しそう。最後は「いい夢見ろよ!」「あばよ~」と自身の持ちギャグを決め、カッコよく去っていった。

 緊張して実力を発揮できないまま終わってしまう若手漫才コンビより、爆笑をさらった。これを企画した「笑点」スタッフに拍手。このチャレンジする姿勢こそテレビのあるべき姿だ。見たことがないものを見せてこそテレビ。昨今は同じ顔ぶれや同じ企画ばかり。そんなものを誰が見るかって話だ。

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