旧ジャニーズ性加害問題は幕引きで…スマイル社長の東山紀之が芸能活動を再開か?

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スマイル社は10月で設立1年

 スマイルアップが10月早々にも、何らかの発表をするとの情報がマスコミ関係者の間で飛び交っている。

 旧ジャニーズ事務所の創業者である故ジャニー喜多川氏による連続性加害で、東山紀之社長はスマイル社について補償業務に特化し、業務を全て終えた後に廃業するとしてきた。同社HPには、9月13日現在として、《被害者救済委員会から補償内容を通知した方(524名)のうち、501名(約96%)の方から補償内容にご同意いただき、うち492名(約94%)の方に補償金をお支払いしました》

 としている。元当事者の会代表で作家の平本淳也氏はこう言う。

「発表はスマイルが持つ資産やジュリーさんの株式など、資産の整理状況と解散に向けての準備を行ってきた状況になるとと聞いています。残された資産とは不動産と預貯金、株式など。事業は全て『外部』に逃がしましたから、残る不動産で大きいところは渋谷の南口にある200億円級のビルでしょう。とはいえ分社化した会社がそれぞれのビル、つまりに自社ビルを持つことによって事は収められるでしょう。スマイル社は整理してなくなるので、旧ジャニタレは自由に使えるのよという密かなアナウンスにもなりますね」

 旧ジャニーズグループには13社ほどあるが、そのほとんどが分社化されているし、ファンクラブも新会社「株式会社FAMILY CLUB」設立が8月に発表された。権利関連もジャニー氏の姪で実質オーナーの藤島ジュリー景子氏(58)が掌握している。東京・赤坂にある旧ジャニーズ時代から本社としていたビルは不動産大手のヒューリックに売却。現在はリースで使用しているという。

 旧ジャニーズがスマイル社へと看板を替えて10月で1年、某スポーツ紙芸能デスクは「意図的に区切りをつけることによって、BBC報道で世界中の知るところとなった少年への未曽有の性加害問題の幕引きをはかろうというのでしょう。東山社長は芸能活動再開という見方も出ています」と言う。

 旧ジャニーズを受け継ぐマネジメント会社スタートエンターテイメントは、昨年は性加害問題で行われなかった年越し企画「ジャニーズカウントダウンライブ」を復活させようと動いていると一部で報じられた。フジテレビ系での生中継も再開となれば、元の木阿弥である。

 すでに大阪のMBSラジオは先の改編記者発表会見で、11月8日から番組で関西ジュニアを起用すると発表した。NHKの稲葉会長も定例記者会見で、スタート社のタレント起用について「総括的に判断していい時期を迎えつつある」などと言い出した。すでにジャニーズ帝国復活かのような流れもあり、ジュリー氏、東山社長ら幹部たちのほくそ笑む顔が浮かぶようである。被害者たちのサポートやスマイル社への折衝を行ってきた「当事者の会」も9月で解散している。

 だが、被害者のひとりで、元副代表の石丸志門氏は補償をめぐってスマイル社と調停中だし、スマイル社が補償対象外と切り捨てた被害者のひとりは「到底納得できず、調停に進む」との決意を本紙に語っている。すでに調停を申告している被害者も複数いるそうだ。そうした被害者は東山社長が宣言した「法を超えた救済」どころか、スマイル社は補償を救済委員会に丸投げしたうえ、同委員会は補償基準を明示せず、個々の被害者に明確な説明をしていない。説明を求めても、なしのつぶてとの証言はいくつもある。

「今回は発表内容もそうですが、それが記者会見でないのであれば、どうして記者会見を開かないのか。補償基準のブラックボックス化といい、報道の気概がまだあるのであれば、マスコミは徹底追及すべきです」

 そう石丸氏は言っている。芸能リポーターの平野早苗さんはこう言う。

「石丸さんの訴えはよくわかります。性加害問題へのマスコミの反応が薄くなっているのは明らかですし、テレビ各局も旧ジャニーズのタレント再起用に動き始めているのですから、スポンサーも異議なしという状況になってきているのではないでしょうか。しかし、BBCの報道を機にようやく重い腰を上げたとき、それまで一切この問題を報じてこなかった反省の姿勢を示していたのは、どうなったのでしょうか。補償や救済から取り残されたままの被害者が少なからずいること、その方たちがセカンドレイプのような苦痛を味わい続けているということを知らないとは思えません。今後も報じ続ける責務があるのではないでしょうか」

 看板だけすげ替えて、創業者の性犯罪を隠蔽しようとしている旧ジャニーズ。それを黙認する反省なきテレビ局などのマスコミ。おぞましい過去は水に流すのではなく、石に刻むべき覚悟で被害者と向き合うべきではないか。

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