沢田研二の“胃潰瘍の功名”でアルバムのロック感・ニューウェーブ感を高まった
これは、井上堯之の自著「スパイダースありがとう!」(主婦と生活社)にある一節。
「TOKIO」のパラシュートを見て、井上の気持ちがついていかなくなったという話は、比較的有名である。
というわけで、80年代の沢田研二はオールウェイズに託された。井上堯之には申し訳ない言い方になるが、このオールウェイズ~エキゾティクスの存在が、沢田研二の面白さにつながっていくことになる。結果オーライ。
そんなオールウェイズの演奏は悪くなく、後藤次利ばりのトリッキーなベースプレーを、7曲目「世紀末ブルース」のエンディングなどでバッチリ決めている吉田建の奮闘は一聴の価値あり。
スタジオ録音とライブ録音(いわゆる「スタジオライブ」含む)混在という妙な構成も、ロック感・ニューウェーブ感を高め、吉と出ている。ケガの功名ならぬ、沢田研二の胃潰瘍の功名と言えよう。
例によって、多種多様な作家陣が参加しているが、注目すべきは加瀬邦彦の3曲を超え、4曲の作曲を担当している鈴木キサブローだ。
このアルバムで沢田研二側に認められたのだろう。鈴木キサブローは「恋のバッド・チューニング」の次のシングルに抜擢されることとなった。




















