当時の最新録音技術で60年代風ローファイ・サウンド…凝ってるし、倒錯してるわぁ
しかし、この「オールド」さが「ニューウェーブ」だったのだ。
話はいよいよややこしくなるが、ニューウェーブとは「軽薄短小」で、軽薄短小といえば60年代。つまりは終わったばかりの70年代はダサいけど、60年代は一周回っておしゃれだという機運が当時、急速に高まったのだった。
60年代といえば、人気ナンバーワンのグループサウンズ(GS)=ザ・タイガースの一員として、沢田研二がデビューした時代である。
そこでGSへのリスペクト、かつパロディーというコンセプトのもと、アルバム「G.S.I LOVE YOU」と、その収録曲である、このシングルがリリースされたのだ。
長くなったが、この(ハイファイならぬ)ローファイな音は、60年代のGSを模したものなのである。80年代の最新録音技術で、わざとモコモコさせているのである。いやぁ、凝ってるし、倒錯してるわぁ。
「TOKIO」「恋のバッド・チューニング」では、後藤次利がそのニューウェーブサウンドの仕掛け人だったが、今回も仕掛け人はいる。その男の名前は──伊藤銀次。
そして沢田研二と伊藤銀次をつないだのは、弱冠24歳、デビューしたてのロッカーだった。その男の名前は───佐野元春。




















