松坂桃李は〈俺たちのヒーロー〉か? 日曜劇場『御上先生』が就職氷河期世代に支持される“悲しい現実”

公開日: 更新日:

御上先生が氷河期世代に支持される理由、何となく分かります。御上先生は生意気な高校生たちが言うことを、感情的になるでもなく理路整然と論破。で、生徒たちはグウの音も出ない。現実の社会ではパワハラ扱いされるのが怖くて、若手社員に言いたいことも言えず、新入社員や年下上司にもグッと耐えている氷河期世代にとっては、痛快そのものでしょう。松坂さんは〈俺たちのヒーロー〉〈代弁者〉といったところですかね」

 そこには悲しい現実もあるわけか……芸能ライターの山下真夏氏はこう言う。

「従来の学園ドラマは、生意気な生徒に大人たちがやり込められるパターンが多かったのが、御上先生は真逆。骨太というか新鮮でもありますよね。別に熱血教師というわけでもなく、小賢しい若者にクールに対処できる御上先生に憧れる気持ちは分からないでもないですけど、もっとシンプルに〈桃李クン、かっこいい!〉と思って見ている女性ファンも多いかもしれません」と笑う。

 弁護士・法律事務所を検索できるポータルサイト「ベンナビ労働問題」を運営する「アシロ」が昨年実施した部下とのコミュニケーションに関するアンケート調査によると、約8割の上司が部下に不満を持っているという。それは〈やる気がない〉〈言われたことしかできない〉〈反応がうすい〉〈言い訳が多い〉〈協調性がない〉なんて部下が多いから……まあ、御上先生が支持されるわけか。

  ◇  ◇  ◇

「御上先生」が"学園ものはダメ"の下馬評を覆して成功できた理由とは…■関連記事【もっと読む】も併せてどうぞ。

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    朝ドラ「あんぱん」教官役の瀧内公美には脱ぎまくった過去…今クールドラマ出演者たちのプチ情報

  2. 2

    松本潤、櫻井翔、相葉雅紀が7月期ドラマに揃って登場「嵐」解散ライブの勢い借りて視聴率上積みへ

  3. 3

    中井貴一の“困り芸”は匠の技だが…「続・続・最後から二番目の恋」ファンが唱える《微妙な違和感》の正体

  4. 4

    永野芽郁&田中圭の“不倫LINE”はどこから流出したか? サイバーセキュリティーの専門家が分析

  5. 5

    低迷する「べらぼう」は大河歴代ワースト圏内…日曜劇場「キャスター」失速でも数字が伸びないワケ

  1. 6

    河合優実「あんぱん」でも“主役食い”!《リアル北島マヤ》《令和の山口百恵》が朝ドラヒロインになる日

  2. 7

    キンプリが「ディズニー公認の王子様」に大抜擢…分裂後も好調の理由は“完璧なシロ”だから 

  3. 8

    遠山景織子 元光GENJI山本淳一との入籍・出産騒動と破局

  4. 9

    TBSのGP帯連ドラ「キャスター」永野芽郁と「イグナイト」三山凌輝に“同時スキャンダル”の余波

  5. 10

    永野芽郁&田中圭「終わりなき不倫騒動」で小栗旬社長の限界も露呈…自ら女性スキャンダルの過去

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人のW懸案「ポスト岡本和真&坂本勇人」を一気に解決する2つの原石 ともにパワーは超メジャー級

  2. 2

    反撃の中居正広氏に「まずやるべきこと」を指摘し共感呼ぶ…発信者の鈴木エイト氏に聞いた

  3. 3

    松本潤、櫻井翔、相葉雅紀が7月期ドラマに揃って登場「嵐」解散ライブの勢い借りて視聴率上積みへ

  4. 4

    遠山景織子 元光GENJI山本淳一との入籍・出産騒動と破局

  5. 5

    永野芽郁&田中圭の“不倫LINE”はどこから流出したか? サイバーセキュリティーの専門家が分析

  1. 6

    だから高市早苗は嫌われる…石破自民に「減税しないのはアホ」と皮肉批判で“後ろから撃つ女”の本領発揮

  2. 7

    中居正広氏vsフジテレビは法廷闘争で当事者が対峙の可能性も…紀藤正樹弁護士に聞いた

  3. 8

    ユニクロ女子陸上競技部の要職に就任 青学大・原晋監督が日刊ゲンダイに語った「野望」

  4. 9

    吉岡里帆&小芝風花の電撃移籍で様変わりした芸能プロ事情…若手女優を引きつける“お金”以外の魅力

  5. 10

    佐々木朗希が患う「インピンジメント症候群」とは? 専門家は手術の可能性にまで言及