「NHKの顔」だった元アナ川端義明さんは退職後、いくつもの不幸を乗り越えていた

公開日: 更新日:

動静脈瘻で開頭手術、その4年後には27歳の次女が亡くなり…

「今は新宿にある目白大学メディア学部メディア学科の学生に、3カ月に1度ほどジャーナリズムとは何かなどの講義をしています。また去年9月から地元・鎌倉の生涯学習センターで希望者を募り、11人に詩や文芸作品の朗読の指導を月3回。定年後することがなくて、家でボーッとしているものだから、『やったら?』と妻が勧めてくれて始めたんです」

 だれもがぶつかる「定年後のカベ」だ。

■定年後、やっと見つめた趣味はピアノ

「定年になったら、趣味の自転車やランニングを思いっきりやってやるぞ! と思っていたけど、いざ定年を迎えるとやらないんですよね(笑)。それで、自転車とかは趣味ではなく、仕事の合間の気晴らしだったんだと気付きました。2年前にピアノを習い始め、去年の発表会では妻と連弾を披露。ようやく趣味らしい趣味ができました(笑)」

 いい奥さんで、よかった。

「妻は、立命館大学時代に所属していた放送研究会の1年後輩。妻が卒業後すぐに結婚し、転勤族の僕に東京へ来るまで10年間、ずっとついてきてくれました。妻にもやりたいことがあったはずだよなと後々気づき、10年以上前からねぎらいの気持ちをこめて、毎日野菜スープなどの朝食を作っています」

 2人の娘さんに恵まれ長女は大手企業勤務のエンジニアと結婚。小学校5年生の孫娘が1人。

「次女は僕がNHKホールの支配人をしていたとき、27歳の若さで亡くなりました。こんなに悲しいことがあるのかと思うほどでしたね。それから1年ぐらい、僕はうつ状態でした」

 その4年前の08年には、脳動静脈瘻という脳内の動脈と静脈がつながってしまう珍しい病気を発症。

「ひどい頭痛があり、開頭手術を受けました。幸い、一過性のもので、後遺症も再発もありません」

 テレビ画面から去った後の川端さんには、大変な苦労があったのだ。

 京都出身の川端さんは小学生の頃からアナウンサーに憧れ、75年、NHKにアナウンサーとして入局。室蘭、山形、宇都宮を経て85年、東京アナウンス室へ。「NHKモーニングワイド」キャスターなどを歴任し、93年にスタートした「NHKニュース7」の初代キャスターに。“NHKの顔”として活躍し、96年には「NHKスペシャル」の阪神大震災シリーズでギャラクシー賞を受賞した。

「アナウンサー人生を今振り返ると、周りがいつも僕を支え推してくれた。そのおかげで順風満帆だったんだなとつくづく思います」

 鎌倉市内で夫人と2人暮らしだ。

 (取材・文=中野裕子)

▽川端義明(かわばた・よしあき)1951年京都生まれ。立命館大学を卒業しNHKにアナウンサーとして入局。93~95年、「NHKニュース7」の初代キャスター。65歳で退職しフリーアナウンサーに。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  2. 2

    高額療養費制度があるから医療保険はいらない? 病院の窓口業務を行う筆者が実際に骨折して感じたこと

  3. 3

    高市早苗氏に経歴詐称疑惑…事務所が認めた!「議会立法調査官」は“造語”だった

  4. 4

    高市首相の“恥”行動が海外に飛び火! 英タイムスがG7外交をディスり、英FTは国内財界との没交渉ぶりを暴露

  5. 5

    高市首相は筋金入りの嘘つき! 経歴詐称疑惑で米下院関係者が決定的証言「インターンだった」SNSで猛拡散

  1. 6

    バナナマン日村が体調不良で休養するまでの“暴食・連食デイズ”と妻・神田愛花「お腹いっぱい食べさせる」の献身愛

  2. 7

    「2世タレント」がまた! 俳優の村上虹郎が交際女性への壮絶DVで書類送検…父親は村上淳、母親は歌手UA

  3. 8

    西武選手の希望が木端微塵! 本拠地「完全ドーム化」は事実上不可能…根性頼みで過酷な夏へ

  4. 9

    歌手・小椋佳さん「たばこの煙が悩みを解いてくれた」…82歳の今も週1でコンサート

  5. 10

    『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』オールキャリアを代表する傑作のトリセツに注意セヨ