阿部巨人の救世主候補 ドラ1竹丸和幸の原点を恩師が明かす「好打者と勝負したくて指示を無視」
「まさかあの子が巨人のドラフト1位になるとは……」
最速152キロ左腕の巨人のドラフト1位・竹丸和幸(23=鷺宮製作所)。小2で入団した広島の軟式学童野球の「温品ヤングウルフクラブ」の恩師・枝根隆二監督(64)はこう言って目を丸くした。
巨人の阿部慎之助監督(46)はドラフト指名後、「全てのボールが素晴らしい。即戦力として見てるけど、まだ伸びしろを感じる。プロに入って今まで以上にいろんなボールを磨いて、球界を代表するピッチャーになれるんじゃないかと思っての獲得」と絶賛。その口ぶりからすれば、開幕ローテ入りもありそうだ。そんなドラ1左腕はどんな子どもだったのか。前出の枝根監督が言う。
「当時は特に秀でたものはありませんでしたが、投球フォームが抜群にきれいで、ひとつも直すところがなかった。コントロールも良かったから、投げ方については口を出したことはありません」
性格は温厚ながら、芯は強かった。枝根監督が続ける。
「物静かなタイプで言葉少なでしたが、弟がいることもあって、小学生ながら下級生の世話を焼いたり、気配りのできる子でした。『いいやつ』だから、中学生以降も後輩に慕われたようです。うちは厳しく指導するチームで、戦う姿勢やヤル気が見えない時は『やりたくないなら帰れ!』と怒ることがあります。今どき、すぐに泣いちゃう子が多いのですが、竹丸は怒っても平気な顔をしていた。何があっても泣いた姿を一度も見たことがありません」
こう証言する枝根監督にとって、忘れられない試合があるという。


















