永野芽郁の「文春」不倫報道に噛みついたGACKTさんは、週刊誌の何たるかがわかっていない

公開日: 更新日:

「異様に映る」とGACKTがほえた

 ところで、こうした不倫報道には必ず外野席から批判が出る。今回もGACKTというタレントが「誰も幸せにならないネタを鬼の首でも取ったかのように勝ち誇って載せる記者や出版社の姿はボクには異様に映る」とほえたそうだ。

 この記事のどこをどう読めば、文春が勝ち誇っていると読めるのだろう? たしかに他人の閨(ねや)をのぞくような行儀の悪い記事ではある。だが、“首輪のない猟犬”といわれる週刊誌記者は、政治家であろうと芸能人であろうと目の前にスキャンダルがあれば、真偽を確かめるためには骨身を惜しまない。それが彼らの「業」なのだ。

 立花隆によれば、優れた調査報道をするライターを外国では「マックレイカー(コヤシをかき回す熊手)」というそうだ。「マックレイカーがいなくなったら、この世はコヤシのような人々が跳梁跋扈する世の中になってしまう」(「『言論の自由』vs『●●●』」文藝春秋刊)と立花は言った。

 そこにスキャンダルがあれば、裏金問題であれ、不倫であれ、飛びかかる。そこで、倫理観に縛られて「プライバシーの保護」を選んでしまうようでは、週刊誌で仕事をする意味はない。

 大新聞はジャニー喜多川の性加害問題を知っていながら、「芸能ものなんか」と追及しなかったではないか。スキャンダルに上品も下品もない。今回の記事は、文春にしては珍しく優しい書き方だとは思わないかね、GACKTさん? (文中敬称略)

(元木昌彦/「週刊現代」「フライデー」元編集長)

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    さすがチンピラ政党…維新「国保逃れ」脱法スキームが大炎上! 入手した“指南書”に書かれていること

  2. 2

    国民民主党の支持率ダダ下がりが止まらない…ついに野党第4党に転落、共産党にも抜かれそうな気配

  3. 3

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  4. 4

    来秋ドラ1候補の高校BIG3は「全員直メジャー」の可能性…日本プロ野球経由は“遠回り”の認識広がる

  5. 5

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  3. 8

    脆弱株価、利上げ報道で急落…これが高市経済無策への市場の反応だ

  4. 9

    「東京電力HD」はいまこそ仕掛けのタイミング 無配でも成長力が期待できる

  5. 10

    日本人選手で初めてサングラスとリストバンドを着用した、陰のファッションリーダー