歌手・松原のぶえさん「心配なのは15歳の愛犬のこと。『この子が逝ったらどうしよう』」

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16年前に腎臓をくれた弟にはお世話になりっぱなし

 それもあってか、16年前に弟の腎臓を移植して以来、2カ月に1度の検診では、いつも「異常なし」です。弟の腎臓が頑張ってくれています。

 弟の体にメスを入れて体の一部を分けてもらったということは「自分のものではなく弟のもの」なわけですから、大事にしないといけない。

 自分の体だと、ちょっとぐらい具合が悪くても放っておきますよね。でも、もらった腎臓はちょっとでも心配になったら「病院で診てもらわなきゃ」と思います。以前は悪くても放っておいて死ぬ寸前まで腎臓が悪くなってしまいましたから。

 手術以降は弟を以前よりさらに気遣うようにもなりました。腎臓が1つないわけですし、体に何かあっても年上の私がお返しすることはなかなか難しい。だから、いつも「弟、大丈夫かな」と心配しています。

 社長として、私の仕事を支えてくれているので本当に助かっています。弟の言うことは何でもきかなきゃいけないなと(笑)。

 いい姉弟関係って人に言われますが、実際は姉はダメで弟は最高。弟にお世話になりっぱなしです。まず私は超アナログ人間で機器関連が全然ダメ。いまだにガラケーで、もう人前で携帯を出すのが恥ずかしい(笑)。

「いい加減スマホに替えないと」と思いつつ、電話しか使っていないのでなかなか替えることができない。仕事で地方に行く時も弟が手配をすべてやってくれていますので私は身一つで飛行機に乗ればいいだけなんです。

 チケット買うのもオンラインでやるじゃないですか。私は絶対にムリなので、ひとりじゃ飛行機に乗れない。弟がいなかったら生きていけないんです。

 だから、私の本当の生きるクスリって弟。私が生きていられるのは心身ともに弟のおかげですから。本当に感謝です。

 今年がデビュー45周年。特別に記念コンサートはせず、通常のコンサートを行います。「記念コンサートやりませんか」と言われましたけど、私は「50周年まで続けられたらやりたい」と断ったんです。記念コンサートは大きな節目までとっておきます。

 最初からのファンはもう高齢になられているので、「なかなか外に出られなくなっちゃった」という方も増えてきましたね。でも、いわゆる在宅ファンとしてずっと応援してくれています。そういえば、私より年上ファンは私のCDをネットで買ってくれるんですよ!

「どうやれば買えるの?」と、私が尋ねたりしてます。50周年に向けて健康管理もオンラインも頑張らなきゃと思っています。こんな私ですが、よろしくお願いします。まずはガラケーをスマホに替えなきゃ。

 (聞き手=松野大介)

▽松原のぶえ(まつばら・のぶえ)1961年7月、大分県出身。79年「おんなの出船」でデビューし、人気に。89年には女性演歌歌手に贈られるレコード大賞・美空ひばり賞(第1回)を受賞。
◇5月27日「徳間ジャパン歌謡フェスティバル」vol.6(古賀政男音楽博物館けやきホール、開演13時)

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