趣里はバレエ留学後に旧大検に合格 役者志望が多い明治学院大文学部芸術学科に進学
大学受験といえば、父の水谷も深い因縁がある。テレビの中で人が動くのが不思議で、この箱に入ってみたいと12歳の時、児童劇団に所属する。2年後、手塚治虫原作の連続ドラマ「バンパイヤ」(フジテレビ系)のオーディションを受け主役に抜擢。高校1年の秋から翌春まで放送は続いた。当初の目的を果たし、やりきったと感じた水谷は劇団を辞め、大学受験を目指した。「特に数学はよく出来たと聞いている」と話すのは水谷が通った私立大成高校(東京・三鷹市)の元教員だ。
しかし、受験に失敗。自信があっただけにショックだった。傷心の水谷は家出。たどり着いた山中湖のレストハウスで住み込みで働かせてもらう。2カ月後、自宅に戻った水谷に再び、テレビから声がかかる。芸能界に復帰する気はなかったが、アルバイトのつもりで出演した。その後、萩原健一主演の「傷だらけの天使」(日本テレビ系)に起用された。そして26歳の時に始まった「熱中時代」シリーズ(同)で主役を務め大ブレークを果たす。「どんなにスターになっても俯瞰で自分を見られる人」と評するのはベテランの芸能記者だ。
「冷静すぎるところが欠点かもしれない。前の奥さんのミッキー・マッケンジー(「熱中時代・刑事編」で共演)に対しても、日本で一緒に住もうとは強く言えず、別居が続き離婚することになった。相手任せなんです。娘の趣里に対してもそういうところがある」