車椅子利用者がタクシーを利用する場合に知っておきたいこと
列車やバスなどの公共交通機関は地元の足としてなくてはならない存在だ。高齢者は一定の年齢になればさまざまな割引や助成が適用されるので、病気やケガがなく健康を維持していれば今まで以上に行動範囲が広がるだろう。
一方、歩行に問題がありバス停や駅まで行くことが難しい人が頼りにするのはタクシーだ。こちらも割引や助成が受けられる地域が多いので、月に数回程度の通院や買い物なら便利に使うことができる。小さな町ではそれぞれの家庭で贔屓にしているタクシー会社があるもので、タクシーアプリ全盛の今も、電話で名前だけ伝えればすぐに顔馴染みのドライバーが自宅に来てくれることも珍しくない。
ただ、外出時に車椅子を利用するようになると少し話が変わってくる。乗車時に車椅子を降り、そのまま後部座席に座ることができるならともかく、車椅子ごと乗車することを希望する場合は、特別なタクシーが必要になるからだ。
その代表格は介護タクシーと呼ばれ、車椅子のままスムーズな乗降が可能なことはもちろん、寝たままの状態でも移動できるようストレッチャーを積載したタイプまである。これらは要介護1以上の認定を受けている人が通院用途などで利用する時は、介護保険サービスが適用される。