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シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

「妊婦はタイレノールを飲むな、痛みは我慢」トランプ発言に不安広がる

公開日: 更新日:

 妊婦にとって唯一「比較的安全」とされてきた解熱鎮痛剤に、トランプ政権が異議を唱え、混乱が広がっています。大統領は「妊婦は服用するな」と繰り返し強調。これに対し医学界は真っ向から反論していますが、妊婦の間では不安が広がっています。

 9月22日に行われた会見で、トランプ政権は解熱鎮痛薬アセトアミノフェン(商品名タイレノール)について、「胎児が自閉症になる可能性がある」と主張し、使用の中止を呼びかけました。

 トランプ大統領は会見の中で「妊婦は服用するな」と十数回繰り返し、「多少の痛みや熱なら薬を飲まずに耐えるべきだ」とも主張。FDA(米食品医薬品局)はラベルの改訂に着手し、注意書きを加える方向性を示しています。

 しかし、医学界の反応は冷ややかです。アメリカ産科婦人科学会は「自閉症との因果関係は確立されていない」とし、妊娠中の高熱や強い痛みを放置する方が、むしろ胎児へのリスクは大きいと警鐘を鳴らしています。欧州医薬品庁やWHOも、現時点ではアセトアミノフェンを妊婦に推奨する立場を維持しており、「必要最小限の使用は妥当」というのが国際的なコンセンサスです。日本も同様のスタンスを取っています。(日本での市販名はカロナール)。

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