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天野篤順天堂大学医学部心臓血管外科教授

1955年、埼玉県蓮田市生まれ。日本大学医学部卒業後、亀田総合病院(千葉県鴨川市)や新東京病院(千葉県松戸市)などで数多くの手術症例を重ね、02年に現職に就任。これまでに執刀した手術は6500例を超え、98%以上の成功率を収めている。12年2月、東京大学と順天堂大の合同チームで天皇陛下の冠動脈バイパス手術を執刀した。近著に「天職」(プレジデント社)、「100年を生きる 心臓との付き合い方」(講談社ビーシー)、「若さは心臓から築く 新型コロナ時代の100年人生の迎え方」(講談社ビーシー)がある。

「急性心筋梗塞」で女性の死亡率が高い理由と対策

公開日: 更新日:

 急性心筋梗塞の死亡率は男性よりも女性の方が高い──。そんな日本の研究報告があります。

 東北大のチームが1985~2014年に宮城県内における心筋梗塞で入院した患者を性別や年代別に分析したところ、入院から30日以内の死亡率は、1985年が女性22.0%、男性16.0%で、2014年は女性12.6%、男性6.5%と約2倍の差がありました。ちなみに、2023年は女性11.7%、男性は7.7%だったといいます。急性心筋梗塞の患者数は女性に比べて男性の方が約3倍多いのですが、死亡率は女性の方が高いのです。

 この研究だけでなく、世界的に見ても、かねて急性心筋梗塞による死亡率は女性で高い傾向にあります。指摘されている理由のひとつが女性ホルモンの影響です。

 急性心筋梗塞は、動脈硬化などが原因で冠動脈に血栓が詰まり、心臓の筋肉に酸素や栄養が行き渡らなくなる病気で、そのまま放置すると心臓のポンプ機能が障害される程度によっては死に至ることもあります。女性ホルモンのひとつであるエストロゲンは血管内皮の保護作用があるため、その分泌が十分な時期には男性に比べて心筋梗塞にかかりにくいといえます。

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