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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。「芸能界」というビジネスは、いかにして始まったのか。貴重な証言を収録した「芸能界誕生」(新潮新書)。伝説の番組「アメリカ横断ウルトラクイズ」を基に描く青春群像ノンフィクションノベル「史上最大の木曜日 クイズっ子たちの青春記」(双葉社)。2つの最新著が絶賛発売中!

カッコええはいらん…大人の価値観のアイドルを生んだ純烈・酒井一圭のプロデューサー気質

公開日: 更新日:

 01年、「百獣戦隊ガオレンジャー」(テレビ朝日系)に出演し、戦隊ヒーローの夢もかなえると、05年には「マッスル」という団体でプロレスラーにもなれた。「あらゆるカルチャーを行ったり来たりするのがとにかく好き」(「THE CHANGE」24年2月3日)という彼は、翌06年、新宿ロフトプラスワンのプロデューサーにも就任した。

 プロデューサー気質は若い頃から。「ガオレンジャー」時代も「スーパー戦隊シリーズ」ブームをつくるため、「『夜の世界の女性が、朝方家に帰ってテレビつけたら、戦隊をやっていて“ちょっとカッコいいと思った”』とか、そんな記事を書いてくれへんかな」(「ふたまん+」=24年11月24日)などと“暗躍”。玉山鉄二が選ばれることとなる追加戦士を決めるオーディションには審査側として参加した。

 そんな中、大手プロが前に立ちはだかり「こいつら、ええもの持っているけど、あと3~4年のうちに地元に帰って芸能界をやめてしまう」(同前)と感じることが多かった。そこで結成されたのが純烈だった。

「かっこよくなくてもいい男ってたくさんいるじゃないですか。大人になると、それがだんだんわかってくる」(「THE CHANGE」24年1月20日)

 酒井はその確信を持って「カッコええ」だけではない価値観の大人の“アイドル”純烈を生み出したのだ。

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