夏ドラマは松本潤、相葉雅紀、櫻井翔…嵐3人が揃い踏み!視聴率では見えない“ネットでバズっている”作品は?

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コクハク

嵐3人の主演ドラマが揃う今期

 2025年夏期ドラマでは、嵐から松本潤(41)、相葉雅紀(42)、櫻井翔(43)の3人の主演作が同時に放送されている。

 松本が主演を務める日曜劇場「19番目のカルテ」(TBS系)、相葉が大森南朋(53)、松下奈緒(40)とトリプル主演を務める「大追跡~警視庁SSBC強行犯係~」(テレビ朝日系)、櫻井が主演を務める「占拠シリーズ」の第3弾「放送局占拠」(日本テレビ系)だ。

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 安心と信頼の日曜劇場である「19番目のカルテ」では、どの診療科でも診断が出来ない複雑な症状を抱える患者を診る総合診療科の医師・徳重晃を松本が演じている。ひょうひょうとして何を考えているのか分からないミステリアスさは、松本主演日曜劇場で大ヒットした「99.9-刑事専門弁護士-」の主人公・深山大翔に近い。

 だが徳重は、苦しむ患者を救うべく、丁寧に、じっくり症状を見極めるためあえて“静”の姿勢でいるようで、最後には心温まる結末が待っている。

“ツッコミ待ち”好評ドラマ「占拠シリーズ」

「大追跡」では、同じトリプル主演の大森、松下に、佐藤浩市(64)、遠藤憲一(64)など演技派が揃っており、万全の体制で主人公の一人、名波凛太郎を演じる相葉をサポートしている。お堅い刑事モノの中でも、能天気で無鉄砲に見える名波。

 だが、にこやかな笑顔とは裏腹に、内閣官房長官の甥であることを振りかざし、遠藤演じる捜査一課長に無理難題を押し通すなど、意外と神経が図太く何かを企んでいる。名波の型破りな姿勢が周りを振り回しつつ、結果的に捜査が前進する様が痛快だ。



「放送局占拠」では、「占拠シリーズ」でお馴染みとなった、視聴者の方が「嘘だろぉ!?」と言いたくなるようなチープなCG、ありえない展開やアクションで、前代未聞の“ツッコミ待ち好評ドラマ”として不動の地位を確立しているように見える。

 櫻井演じる主人公で刑事の武蔵三郎が、指先だけで壁の縁に掴まり何分も落ちずに堪えしのぐ様は、同じ日テレ系の「ホットスポット」で東京03・角田晃広演じる“おじさん宇宙人”が見せた超人能力とほぼ一致する。とにかく一見真面目に見せて、全力で笑いを取りに来ているドラマ、だと筆者は受け止めている。

それぞれの視聴率は?

 初回の平均世帯視聴率は、「19番目のカルテ」が11.4%、「大追跡」が9.7%、「放送局占拠」が6.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区。以下/同)の順だった。

「19番目のカルテ」は日曜劇場としては特別高い数字ではないが、今期唯一の2桁で初回の評判も悪くないことから、順当な強さを見せたといった感じだ。



「大追跡」は、「相棒」「特捜9」など長期シリーズも放送されているテレ朝系「刑事ドラマ」枠で、日曜劇場ほどではないが、同枠の視聴習慣がついている固定視聴者層からの支持も得られた結果のようだ。

「放送局占拠」は、共に初回7%台だった「占拠シリーズ」の第1弾「大病院占拠」と第2弾「新空港占拠」や、今期の松本、相葉主演作と比べるとやや見劣りするように見える。

 ただ、ネットでのウケ方を見ていくと、視聴率とはまた違ったバズり作品が見えてくる。

配信サービスでダントツの人気

 7月24日執筆時点では、見逃し配信サービス・TVerのお気に入り登録数は「19番目のカルテ」が77.8万、「大追跡」が53.2万、「放送局占拠」が132.9万で、櫻井主演作がズバ抜けた数字を記録している。

「放送局占拠」の数字は、嵐主演3作の中だけでなく、夏ドラマ全てを見ても、20万台~70万台がひしめき合っている中で唯一100万台を突破しており、断トツだ。

 さらに、前クール、前々クールの全話通じての登録数トップ作品もそれぞれ120万台であったから、わずか2話放送時点でそれを超えているのは、驚異的と言えるだろう。



 さらに、嵐3人の主演作について、特定ワードの検索数推移をグラフで可視化出来るGoogleトレンドを使い、過去30日間のウェブ検索数を比較してみる。ウェブ検索の各作品の最大値1位は「放送局占拠」で、その数値を100とすると、「19番目のカルテ」の最大値が48、「大追跡」が11だった。

 ここでも「放送局占拠」が圧倒的な強さを見せている。

 TVerの登録数は、主に若年層とドラマコアファンの支持が反映され、ウェブ検索数は、そこにドラマライトファンも加わっていると考えられる。

 ◇ ◇ ◇ 

 以上を鑑みると、嵐3人の夏期主演作の中では、テレビをよく見る中高年層からの支持で日曜劇場「19番目のカルテ」が最も高い視聴率を記録したが、若年層、ドラマコアファン、ドラマライトファンから熱い注目を浴びている「放送局占拠」が、最もネットでバズっていると言えるだろう。

(こじらぶ/ライター)

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