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中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

光免疫療法は頭頚部がんで6割に効果あり…ほかの部位への可能性は?

公開日: 更新日:

 光を照射してがん細胞を殺す光免疫療法が注目されています。世界に先駆けて日本で承認されたのは2020年9月。21年1月から切除不能な再発・転移性頭頚部がんに限って保険適用されています。

 そんな中、22年9月までに行われた77例について有効性と安全性が検証され、今年1月の日本頭頚部外科学会総会で発表されました。

 今回の検証では、腫瘍の縮小率を調べたところ、評価できた75例のうち消滅したのが28例で、体積が3分の1未満になったのが17例。これらを合計して6割で「効果あり」と評価されました。残りの4割は、体積が3分の1未満にならなかった、あるいは増大したケースです。

 対象はすでに放射線を照射し、手術もできない再発例ですから、6割に効果ありという実績は立派だと思います。

 胃や食道などほかのがんでも臨床試験が進んでいますが、今回の結果を当てはめて期待するのはよくないでしょう。

 光免疫療法は、がんに結びつく抗体に特殊な光感受性物質を組み込んだ薬剤を点滴で投与し、その抗体ががんに結合してから特殊な光を照射すると、光感受性物質が反応して、がん細胞が死ぬ仕組みです。

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