パドレス・ダルビッシュ 予定前倒し戦列復帰の裏に「生きた教材」としての役割
パドレス・ダルビッシュ有(38)が日本時間25日、敵地セントルイスでのカージナルス戦に今季初勝利と日本勢最多となる日米通算204勝目をかけて登板も、4回途中8失点。無念の今季3敗目を喫した。
今季のパ軍は右肘痛で出遅れたダル以外にも、マスグローブ、キングの両エース格を筆頭に故障者が続出。先発ローテにはバスケス(26=3勝4敗、防御率3.73)、コレック(28=3勝5敗、防御率4.28)とメジャー経験の浅い両右腕が起用されている。
ダルは当初、万全を期して8月上旬に戦列復帰するとみられていた。パ軍が前半戦終了間際の今月8日のダイヤモンドバックス戦で復帰させたのは先発陣の底上げはもちろん、若手の教育係としても期待しているからだ。
8月に39回目の誕生日を迎えるベテランは投球技術に加えて、登板までの調整法、相手打線の分析の仕方など、若手にとっては生きた教材だ。
マイク・シルト監督は米メディアの取材に「グラウンドでは捕手だけでなく野手も引っ張っているし、クラブハウスでも若手の見本として行動し、リーダーシップを発揮している」とダルの存在の重要性を明かしている。