丹生明里は幅広い世代から愛される「おもしろかわいい、しっかり者」
日向坂46時代にインタビューしたことがあるが、「電車でゆらゆらと揺られて、外の風景をぼーっと見ているのが好き」(日経BP社・ムック「日向坂46Special」20年2月発行)と語っていたのが印象的で、「電車でゆらゆらと」という表現が秀逸だと思った。
25年1月にグループを卒業してからは、5月に舞台版「フラガール」で主演したほか、さまざまなバラエティーに出演。中でも彼女の持ち味がよく出ていたのが、7月に放送された「○○で一番面白い話」(NHK)の東京・東村山市編。東村山市に関するVTRを山里亮太・増田明美・原田泰造とともに見る番組で、「ぼそっと核心を突いたことを言う」という丹生明里の特徴がよく出ていた。
明るいキャラと笑顔で共演者に愛されている様子も伝わってきて、バラエティーでの可能性を感じた。
彼女の魅力をひと言で表すなら、「おもしろかわいい、しっかり者」。すごくインパクトがあるわけではないが、ちゃんとしていて好感を与えるので、ギャルやタメ語の女性タレントを苦手とする親世代の視聴者も、丹生明里のことは認めてくれるはずだ。
視聴者をなごませ、ホッとさせる存在として、今のバラエティー番組には彼女みたいな人も必要なのでないか、と思う。