内田有紀は「人気の割に数字が取れない」
「翼をください!」(1996年/フジテレビ系)
1996年春、フジテレビの月曜夜に伝説が生まれた。月9「ロングバケーション」、そして10時には「SMAP×SMAP」。すでに若者の間で大人気となっていた木村拓哉は以降“月9の帝王”となり、SMAPは国民的アイドルの座を不動のものにした。
同時にフジの月曜夜と、あの事務所の力は盤石に。GP帯の連ドラにはジャニタレが多数主演し、高視聴率を連発する。
それがその後にどう影響したのかを言い出すと尺が足りないし、「ロンバケ」やキムタクについては散々語り尽くされて、リアルを知らない若者にも耳タコだろうから、スルーする。
というわけで、「ロンバケ」の次の月9「翼をください!」。“瀬名と南”の残像と久保田利伸の歌声がまだ頭から離れない7月、時のイケイケアイドル内田有紀(当時20)が満を持して月9初主演を務めた。その人気はすさまじく、電車内で目の前の男性が読んでいる雑誌や中吊りにはほとんど内田有紀が載っていたし、実際、当時取材した何人かの男性芸能人が気になるアイドルとして彼女の名を挙げた。