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桧山珠美コラムニスト

大阪府大阪市生まれ。出版社、編集プロダクションを経て、フリーライターに。現在はTVコラムニストとして、ラジオ・テレビを中心としたコラムを執筆。放送批評誌「GALAC」に「今月のダラクシー賞」を長期連載中。

「ばけばけ」高石あかりも岡部たかしも池脇千鶴も好演…NHK大阪の朝ドラはなぜ面白い?

公開日: 更新日:

■東京制作の朝ドラをライバル視

「ばけばけ」の制作はNHK大阪(BK)。21年の「カムカムエヴリバディ」に出演したオダギリジョーが別の番組で「(大阪は)東京の朝ドラをめちゃめちゃライバル視している」と語っていたが、その秘密がわかるような番組を見た。

 13日放送の「ヒロインたちが語る BK朝ドラ大特集」。

「これまでにBKが放送した朝ドラは48作品。数多くのヒロインがBKから巣立っていきました」といったナレーションで始まり、BK朝ドラのみで特番を作ったのだった。

 BK朝ドラは東京制作の朝ドラが都会的な視点で社会の変化を描くのに対し、「地域の暮らし」「家族のぬくもり」をテーマに人間味あふれる物語を紡いできたうんぬん。MCは濱田マリと青木崇高で、その後ろのボードには「うず潮」「おはようさん」と歴代タイトルが手書きで書かれていた。

 濱田はこれまでに4本、青木は2本のBK朝ドラに出演している。


「カーネーション」「てっぱん」「まんぷく」といった歴代朝ドラのヒロインたちがBK朝ドラの魅力を語ったが、一言でいうならアットホーム。BKの朝ドラに対する、あふれんばかりの愛と東京への対抗心がひしひしと伝わってきて面白かった。

 ライバルがいてこそいいものが生まれる。BKのむき出しの対抗心は間違いなく出演者や制作スタッフの原動力になっている。

 そんなことを踏まえた上で「ばけばけ」を見るのもまた一興。

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