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鎮目博道テレビプロデューサー、コラムニスト、顔ハメ旅人

テレビプロデューサー、コラムニスト、顔ハメ旅人。テレビ朝日で社会部記者を経て、報道・情報系を中心に番組ディレクター、プロデューサーを務め、ABEMAの立ち上げに参画。2019年8月に独立。近著に『アクセス、登録が劇的に増える!「動画制作」プロの仕掛け52』(日本実業出版社)、『腐ったテレビに誰がした? 「中の人」による検証と考察』(光文社)、メディアリテラシーについての絵本『それウソかもよ? うちゅうじんがやってき た!のまき

フジテレビは騒動で予算縮小? 制作会社は次々と倒産…2026年の番組“裏方”業界はどうなりますか?

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 そもそもここ数年「地上波の番組を作る仕事」は、他のコンテンツ制作と比べてもリスキーでコスパの悪い仕事だとしか言いようがありませんでした。超レッドオーシャンですから、局から不当な要求をされても従わざるを得ませんし、予算削減が激しすぎて赤字覚悟で受注するしかない状況で、利益はほとんど出ない。かつ、自分たちには何の責任もないのに出演者の降板や局の方針転換で突然振り回され、大幅な手直しをせざるを得なくなったり、お蔵入りになったり、いきなり番組が打ち切られたりする。

 言い方は悪いですが、「まともな経営者なら制作会社なんかやろうとは思わない」状況が続いていたのに、フジテレビ問題以降の「業界ブレブレ状態」で一層それが酷くなるのは目に見えています。ここまでなんとか「それでもテレビが好きだから」とか「テレビ制作以外できないから」という理由で、根性と忍耐で番組制作を続けてきた人たちがさすがにもう耐えられなくなります。

 ということで26年、「実力と才能がある若手」は、一層地上波からは距離を置き、様子見をしながら他のコンテンツを作るでしょう。そして「テレビ業界にしがみつくしかない濡れ落ち葉状態の中高年制作者」はそろそろ引退を余儀なくされるのではないでしょうか。これで世代交代が進みテレビが時代に即して変わるなら、いいことかもしれません。ただ、残念ながらまだまだ時間がかかりそうな気もしますが。

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