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鎮目博道テレビプロデューサー、コラムニスト、顔ハメ旅人

テレビプロデューサー、コラムニスト、顔ハメ旅人。テレビ朝日で社会部記者を経て、報道・情報系を中心に番組ディレクター、プロデューサーを務め、ABEMAの立ち上げに参画。2019年8月に独立。近著に『アクセス、登録が劇的に増える!「動画制作」プロの仕掛け52』(日本実業出版社)、『腐ったテレビに誰がした? 「中の人」による検証と考察』(光文社)、メディアリテラシーについての絵本『それウソかもよ? うちゅうじんがやってき た!のまき

フジ「FNS歌謡祭」は計8時間…民放TV局の“長尺”音楽番組は視聴率や広告は取れるの?

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 とれます。さすがに8時間は長いのでは…とも思えますが、放送時間が長いイコール出演者の数が多くて豪華ということになるから、やっぱり長尺の音楽番組はやめられないのです。これがもし「8時間のバラエティ」だったら、明らかに飽きられてしまって「尺がもたない」ということになるでしょう。そしてもしこれが「8時間のドラマ」だったら、まあストーリーと放送時期次第ではなんとかもつ気がしますけど、制作費や制作期間も大規模で強烈な出費になりそうで怖いですよね。コケたら目も当てられません。

 それに比べて音楽番組は、長くても大丈夫なんです。むしろ効果的。なんといっても成功例として『紅白歌合戦』がありますもんね。生放送で長尺の歌番組は、「お祭りとしての特別さ」がお客さんを惹きつけるのだと思います。あと、「たくさんアーティストが出るので、どれかはお気に入りでしょ」ということで、比較的若年層から高年齢層まで視聴率が取れます。

 スポンサーもつきやすいんです。若年層や女性の視聴率が高めになりますから、営業がかけやすい。そして、アーティストのファンたちが見るわけですから、音楽関係のコマーシャルもつきますしね。なんなら出演したアーティストのニューアルバムやライブとかのCMも売れます。ですから、期末期首や年末年始、夏休み、ゴールデンウィークなどには、昔からよく長尺の音楽番組が編成されがちでした。それがいまや、強いコンテンツということで、時期を問わず年がら年中、音楽番組の長尺化が止まらなくなっていますよね。

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