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二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

2025年は邦画の当たり年 主演クラスの俳優が「脇役」に回ることが映画界に活気を与えている

公開日: 更新日:

 山田作品に欠かせない倍賞を木村の相手役に起用したことが観客動員につながったと言えよう。

 映画全盛期の昭和の頃は、高倉健や勝新太郎と、主演俳優の実力と人気に大きな比重がかかり、脇役は日陰の身だった。そんな脇役がスポットライトを浴びるようになったのは、深作欣二監督の“仁義なき戦い”シリーズだった。

 大部屋出身の川谷拓三や志賀勝らが殺され役であまりにリアルな存在感を放ち世間の注目を浴びた。やがて彼らは「ピラニア軍団」と呼ばれ東京に進出。ドラマやバラエティーでも活躍するまでになったが、本業の俳優は主役の座を狙うことなく脇役に徹した。当時、取材した映画関係者はこう話していた。

「主役俳優はプライドが高く、主役から脇役になることはなく最後まで主役を貫き通した。脇役は自分の立場を理解していて、脇役としての幅を広げ、悪役からコミカルな役に挑戦するなど存在感を高めた」

 次に脇役が注目されたのは10年ほど前。松重豊、吉田鋼太郎ら脇役が「バイプレーヤー」と名称が変わり、人気者になった。やがて脇役から主演の座にまで上り詰めた。バイプレーヤーだけのドラマも放送されるなど旋風を巻き起こした。松重主演の「孤独のグルメ」は今やテレビ東京の看板ドラマになっている。

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