脊髄損傷でも車イスや寝たきりにならない再生治療が登場

公開日: 更新日:

「慶応大では、脊髄損傷間もない患者さんにHGFという栄養因子を投与する治験も行っており、これはすでに終了。恐らく審査後、HGFを用いた治療も近く臨床現場での使用ができるようになる。脊髄損傷患者さんの治療選択肢がまた一つ増えることになるのではないでしょうか」

 この治験については、患者の約半数で改善が見られたという研究結果が、今年3月の日本再生医療学会で発表済みだ。

 脊髄損傷には、損傷を起こしてそれほど時間が経っていない急性期・亜急性期と、時間の経過した慢性期とがある。今、行われている研究のほとんどが、急性期または亜急性期の脊髄損傷を対象としたもの。

「もともと治らないといわれていた脊髄損傷で、まずは急性期の患者に対する治療を確立する。慢性期への臨床応用はその後となるが、慢性期に関しても、全く両足が動かなかった患者に脊髄電気刺激を併用したリハビリを行い、歩行再獲得に至ったという驚くべき研究結果も海外から発表されています」

 慢性期も急性期と同様に、“この先”に希望を持てる時代がやってきた。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    高市政権マッ青! 連立の“急所”維新「藤田ショック」は幕引き不能…橋下徹氏の“連続口撃”が追い打ち

  4. 4

    YouTuber「はらぺこツインズ」は"即入院"に"激変"のギャル曽根…大食いタレントの健康被害と需要

  5. 5

    クマと遭遇しない安全な紅葉スポットはどこにある? 人気の観光イベントも続々中止

  1. 6

    和田アキ子が明かした「57年間給料制」の内訳と若手タレントたちが仰天した“特別待遇”列伝

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲

  4. 9

    「渡鬼」降板、病魔と闘った山岡久乃

  5. 10

    元大食い女王・赤阪尊子さん 還暦を越えて“食欲”に変化が