著者のコラム一覧
東丸貴信東邦大学名誉教授、平成横浜病院健診センター長

東京大学医学部卒。東邦大学医療センター佐倉病院臨床生理・循環器センター教授、日赤医療センター循環器科部長などを歴任。血管内治療学会理事、心臓血管内視鏡学会理事、成人病学会理事、脈管学会評議員、世界心臓病会議部会長。日本循環器学会認定専門医、日本内科学会認定・指導医、日本脈管学会専門医、心臓血管内視鏡学会専門医。

毎日2000億個造られる赤血球の寿命は120日 最後はどうなる

公開日: 更新日:

 私たちの赤い血液はどこで造られるのでしょうか。

 生まれたときは、肝臓や脾臓で造られますが、だいたい胎生5カ月ごろになると、これらの血液を造る組織は順次萎縮してきます。

 その後、出産するまでは造血の場所が大人の造血器官である骨髄に移ります。 骨の中にある海綿体上の骨髄は、まさに「血液の工場」と言ってよいでしょう。

 随時造られている血液のもとである造血幹細胞は、造血因子(細胞から分泌されるタンパク質の一種)に働きかけられ、分裂による増殖を繰り返しながら分化し成熟していきます。

 出来上がった血液細胞のひとつが血液の97%を占める「赤血球」です。どのような形をしているかというと、直径が7・5マイクロメートルで厚さが約1~2マイクロメートルの中央がややへこんだ円盤状で、その体積の3分の1は「ヘモグロビン」(酸素の運搬を担う複合タンパク質)が占めています。ただし赤血球は、白血球のような普通の細胞が持つ細胞核やミトコンドリア(エネルギーを作る細胞小器官)を持ちません。標準的な体格の成人なら毎日、骨髄で2000億個弱の赤血球が造られています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘