著者のコラム一覧
東丸貴信東邦大学名誉教授、平成横浜病院健診センター長

東京大学医学部卒。東邦大学医療センター佐倉病院臨床生理・循環器センター教授、日赤医療センター循環器科部長などを歴任。血管内治療学会理事、心臓血管内視鏡学会理事、成人病学会理事、脈管学会評議員、世界心臓病会議部会長。日本循環器学会認定専門医、日本内科学会認定・指導医、日本脈管学会専門医、心臓血管内視鏡学会専門医。

血液とは何か<2>白血球は血中を24時間パトロールする警察官

公開日: 更新日:

「赤血球」に次いで、血液の約3%という「白血球」について説明しましょう。

 体内に侵入してきた細菌、ウイルスなど有害物質を取り込み(貪食作用)、私たちの体を守る重要な働きをする成分が白血球です。

 もう少し詳しく説明すると白血球には①顆粒球②単球③リンパ球の3種類があります。さらに①の顆粒球は、特殊な色素を入れたときに染まる色によって、(a)好中球(b)好酸球(c)好塩基球の3種類に分かれます。

 リンパ球にも機能が異なるTリンパ球(病原体に対し、自ら抵抗して体を防御)とBリンパ球(病原体の侵入を防ぐため抗体を作る)があります。

 平面が直径6~30マイクロメートル(1マイクロメートルは1000分の1ミリ)の白血球は、正常血液の場合、1マイクロリットル中、3500~9000個あります。

 これら白血球は体を守るための物凄い即戦力であり、好中球は細菌に向かって「遊走」(走化性)、「貪食」、「殺菌」し、好酸球は、大き過ぎて貪食できない異物(寄生虫など)に、傷害を与えてアレルギー反応を引き起こす機能を持っています。さしあたり白血球は、血中を24時間パトロールする警察官といったところでしょうか。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃