著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

短い昼寝は脳にいい…「つながりのある記憶力」を高める

公開日: 更新日:

 その結果、30分間の昼寝をした被験者は、それよりも短いまたは長い昼寝をした参加者よりも詳細に説明することができたといいます。また、被験者全体に注意力の向上が見られ、効果は1~4時間持続することも判明しました。このように、昼寝は脳に良い効果をもたらすことが示唆されているのです。

 もちろん、健康面においても昼寝は有効なリフレッシュ法でもあります。アテネ大学医学部のナスカらの成人を対象にした調査(2007年)では、30分間の昼寝を週に3回以上とっている人は、心臓病死のリスクが約37%低下することが明らかになっています。昼寝と聞くと、日本人は良いイメージをもたない人が多いかもしれませんが、スペインでは「シエスタ」といって習慣になっているほどです。

 ただし、長すぎる昼寝は禁物です。広州医科大学のパンらによる研究(2020年)では、昼寝と心血管疾患および全死亡リスクとの関連を検討した20件の研究論文を総合的に解析。それによると、昼寝が25分を超えると、心血管疾患の発症リスクが急激に増加し、昼寝をする人はしない人に比べてあらゆる原因での死亡リスクが19%高くなることが明らかになったといいます。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    参政党が消せない“黒歴史”…党員がコメ農家の敵「ジャンボタニシ」拡散、農水省と自治体に一喝された過去

  2. 2

    極めて由々しき事案に心が痛い…メーカーとの契約にも“アスリートファースト”必要です

  3. 3

    遠野なぎこさんを追い詰めたSNSと芸能界、そして社会の冷酷無比な仕打ち…悲惨な“窮状証言”が続々

  4. 4

    ドジャース大谷翔平がついに“不調”を吐露…疲労のせい?4度目の登板で見えた進化と課題

  5. 5

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  1. 6

    清水賢治社長のセクハラ疑惑で掘り起こされるフジテレビの闇…「今日からシリケン」と“お触り続行”の過去

  2. 7

    カブス鈴木誠也「夏の強さ」を育んだ『巨人の星』さながら実父の仰天スパルタ野球教育

  3. 8

    千葉を「戦国」たらしめる“超過密日程”は今年の我が専大松戸に追い風になる手応えを感じています

  4. 9

    趣里はバレエ留学後に旧大検に合格 役者志望が多い明治学院大文学部芸術学科に進学

  5. 10

    参政党が参院選で急伸の不気味…首都圏選挙区で自公国が「当選圏外」にはじかれる大異変