著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

短い昼寝は脳にいい…「つながりのある記憶力」を高める

公開日: 更新日:

 サートランド大学のシュトゥトゥらの研究(2015年)によると、昼寝は「つながりを思い出す力」を高める効果があるといいます。

 この研究では、昼寝をすると、「意味のつながりのある記憶」が守られる一方で、「単なる言葉を覚える記憶」については昼寝してもしなくても下がってしまうことが分かりました。

 脳波を見ると、昼寝中の「スピンドル(眠っているときの脳のリズム)」が多い人ほど、記憶の成績が良く、「つながりを思い出す力」を高める効果があり、脳の働きと関係していることが示されたそうです。

 このほかにも、昼寝が脳に良い影響をもたらすことが、シンガポール国立大学のレオンらの調査(2023年)でも分かっています。被験者は、毎晩少なくとも6時間の睡眠をとる若い成人に限定し、個体差が生じないよう、毎回の昼寝の前に、薬の服用、激しい運動、ニコチンやカフェインなどの刺激物の摂取を控えるという条件の下、10分、30分、60分の昼寝をしてもらいました。そして、昼寝が新しい記憶の形成にどのような影響を与えるかを調べるために、被験者に一連の画像を見せ、昼寝後しばらくしてからそれらを説明するよう指示しました。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  2. 2

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  3. 3

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 4

    「べらぼう」大河歴代ワースト2位ほぼ確定も…蔦重演じ切った横浜流星には“その後”というジンクスあり

  5. 5

    100均のブロッコリーキーチャームが完売 「ラウール売れ」の愛らしさと審美眼

  1. 6

    「台湾有事」発言から1カ月、中国軍機が空自機にレーダー照射…高市首相の“場当たり”に外交・防衛官僚が苦悶

  2. 7

    高市首相の台湾有事発言は意図的だった? 元経産官僚が1年以上前に指摘「恐ろしい予言」がSNSで話題

  3. 8

    AKB48が紅白で復活!“神7”不動人気の裏で気になる「まゆゆ」の行方…体調は回復したのか?

  4. 9

    大谷翔平も目を丸くした超豪華キャンプ施設の全貌…村上、岡本、今井にブルージェイズ入りのススメ

  5. 10

    高市政権の「極右化」止まらず…維新が参政党に急接近、さらなる右旋回の“ブースト役”に