刻み続けて128年<中野>

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 新中野からくねくね。中野区には「昭和」の古い街並みが残っているので、住宅街の中を歩いているだけで楽しい。ワケのわからない古道具が満載の店や、だれが買うのか首をかしげる古ぼけた洋服を置いている衣料店が突然出てきて、飽きない。

 中野駅南口に続く商店街で、大通りからそれようと、緩い坂のわき道へ。道なりに歩くと、飲み屋が密集した小道があった。面白そうと入ったが、すぐに抜けてしまい拍子抜け。あーあ、と思った先に「創業明治19年」と書かれた店を見つける。

 中には、一心に何かを彫っている男性。右側に座っていた若い男性が、「どういったものをお探しですか?」と対応してくれた。
「今はどこでも機械彫りですが、ウチは全て手彫り。この2000円のもそうですよ」

 ここ「芭蕉堂印房」は、創始者が日本で初めて彫刻ゴム印を発明したすごい人だった。たまたま入ったのに、こんな出会いがあるから、散歩は面白い、やめられない。

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