牧野伊三夫
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牧野伊三夫画家

1964年生まれ。画家。美術同人誌「四月と十月」同人。著書に「かぼちゃを塩で煮る」(幻冬舎)、「僕は、太陽をのむ」(港の人)ほか。北九州市情報誌「雲のうえ」、飛騨産業広報誌「飛騨」編集委員。

初めての「朝の酒」は20代の終わりにパリのキャフェーで

公開日: 更新日:

 はじめてパリへ行ったのは20代の終わりで、12月の寒いときだった。地下鉄を降り、地上に出て最初に思ったことは、「おとぎの国のようだ」であった。子供の頃に見たヨーロッパの絵本に描かれていたのと同じ、古く美しい街並みを見たからである。

 翌朝、時差ボケもあったのだろう、ずいぶん朝早くに目が覚めてホテルから散歩に出た。憧れの本場のキャフェーでコーヒーを飲みたいと思っていたのだ。一軒のキャフェーを見つけて入ろうかどうか迷っていると、仕事へ向かっているとおぼしき小脇にカバンをかかえて足早に歩いてやってきた男が、さっと入ったので、僕もそのあとに続いて扉を開いた。

「ボ、ボンジュー」

 たどたどしく挨拶をして張り出してあるメニューを見たが、何を書いてあるのかさっぱり分からない。どぎまぎしてカウンター越しに立っていると、

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