大阪“コロナ逃走者”9日間トンズラ劇に終止符 療養施設が警察にすぐ届け出なかったワケ
「奈良にいる友人に会いたかった」
逃走犯は、ホテル6階から命懸けでトンズラした理由について、こう供述しているという。
新型コロナウイルスに感染し、療養施設になっていた「アパホテル東梅田南森町駅前」(大阪市北区)から逃走していた男が30日、ようやく逮捕された。9日間の逃走劇だった。
覚醒剤取締法違反(共同所持)の疑いで大阪府警に逮捕されたのは、韓国籍で住所不定、無職の劉翼空容疑者(20)。
劉容疑者は30日午前9時40分ごろ、大阪メトロ今福鶴見駅(城東区)のトイレに入るところを捜査員に見つかり、身柄を拘束された。逮捕時はマスクを着用していて、発熱などの症状はなかった。府警は今後、保健所と協力して濃厚接触者の調査を進める。
先月18日、劉容疑者は大阪市西成区にある民泊施設で覚醒剤を所持していたとして、仲間3人とともに家宅捜索した東署に逮捕された。署に移送時、体調不良を訴え、PCR検査をしたところ、感染が判明。東署は捜査状況などから任意捜査に切り替え、劉容疑者を含む全員を釈放した。劉容疑者は翌19日からアパホテルで療養していたが、22日朝、連絡がつかなくなり、看護師が6階の部屋を訪れると、窓がこじ開けられ、劉容疑者の姿はなかった。