コロナ「自宅死」続出危機!東京の在宅患者は1カ月で11倍、来週4万人突破の勢い

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 2日の新型コロナウイルスの医療提供体制に関する関係閣僚会議で菅首相は「重症患者、重症化リスクの高い人以外は自宅療養を基本とする」と語り、入院のハードルを一気に上げる意向だ。2日、月曜日として最多の2195人の新規感染者が確認された東京は在宅のコロナ患者が2万人超。この先、満足な治療を受けられず、自宅で亡くなる悲劇が多発しかねない。

  ◇  ◇  ◇

■政府「重症者以外は自宅療養」

 高齢者のワクチン接種が進み、コロナ患者の中心は50代以下にシフト。適時・適切な治療をすれば、死に至るのを防げる確率は高まっている。入院治療が望ましいが、最低でも医療スタッフが常駐する宿泊施設での療養が求められる。ところが、東京では医者がそばにいない「自宅療養者」と、療養先が決まらない「入院・療養等調整中」(在宅患者)が激増しているのだ。

 7月1日の在宅患者は1872人(自宅療養1006人、調整中866人)だったが、8月2日は2万431人(自宅1万2161人、調整中8270人)と1カ月で11倍に膨れ上がっている。

 新規感染者が初めて3000人を超えた7月28日から8月2日までの5日間で8911人(自宅4813人、調整中4098人)増と、1日当たり約1800人増えている。同じペースなら、在宅患者は来週中に4万人に達する勢いだ。

 東京は過去にも在宅患者があふれ、苦い経験をしている。

 1月7日に新規感染者数のピーク2520人を記録した第3波では、1月18日に在宅患者は1万6923人(自宅9442人、調整中7481人)に上った。この時は感染者数の減少に伴い、1カ月後の2月18日には1794人(自宅995人、調整中799人)にまで減少。医療逼迫は解消された。

 警察庁によると、この間、都内で18人(1月14人、2月4人)のコロナ感染者の自宅死が確認されている。適切な治療を受けられず亡くなった可能性がある。

在宅患者は若くても死に至るリスク

 第5波は第3波の比ではない。感染力が超強力なインド株(デルタ株)が蔓延する中、緊急事態宣言は効かず、五輪は続行。感染拡大に歯止めがかかる気配は全くない。

 在宅患者は若くても死に至るリスクがある。先月も都内で悲劇が起きている。

 妻と子どもの3人家族の30代男性は、自宅で倒れているところを妻が発見。病院に搬送されたが死亡した。3日後の検査で陽性が判明した。死亡する数日前から頭痛と倦怠感があったが、病院には行っていない。基礎疾患はなかった。

 自宅で倒れているのを子どもが見つけた40代の男性は、搬送先の病院で亡くなった。2日後に陽性が判明。生活習慣病を患っていたが、無症状だった。

 西武学園医学技術専門学校東京校校長の中原英臣氏(感染症学)は言う。

「菅首相は軽症、中等症患者を原則、自宅療養とするようですが、極めて危険です。軽症、無症状者でも急変し、死に至るのが新型コロナの恐ろしさです。自宅療養や待機は極力避けなければなりません。病床を増やすのは限界がある。政府や都は一刻も早く感染者数を減らすように全力を傾注すべきですが、五輪が足かせになっているのか、何もできていません」

 小池知事も「自宅も病床のような形で」と責任放棄。自宅死が相次いだ1月の東京や4月の大阪の悲劇を繰り返すつもりなのか。

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