ワクチン3回目接種の効果は慌てても「期待薄」…ウイルスの歴史から改めて学ぶこと
オミクロン株の全国感染者が急拡大し、過去最多の1日4万人を超えた。それに伴い、政府は新型コロナウイルスワクチンの65歳以上の3回目接種(ブースター接種)の前倒しを進めている。
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厚労省は当初、原則として2回目から8カ月後を接種のめどとしていたが、今回、一般の高齢者は6カ月、64歳以下の現役世代は7カ月の間隔に前倒しとなった。自衛隊による大規模接種会場での接種は、東京で1月31日、大阪では2月7日からスタートする。
しかし皮肉なことに、オミクロン株の感染拡大はすでにピークに達する状況にある。昨年12月半ば以降に新規感染者数が急増した英国では、年明けには連日15万人以上のペースで市中感染が進んでいたが、今月19日にジョンソン首相が、「オミクロン株の感染ピークが過ぎた」と報告。法的な行動規制を順次、ほぼ撤廃することを決めている。また、昨年12月から新規感染者数が拡大した米国ニューヨーク州も同31日を境に減少傾向となっている。