著者のコラム一覧
田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

歯の口コミサイトに騙されるな!高額な保険外治療に誘導されるケースも 現役歯科医師が警鐘

公開日: 更新日:

「近年、インターネット上のPR関連で一番、倫理観に欠けているのは歯科業界」
 
 こう指摘するのは、大手広告代理店のネット担当者。コロナ状況下で、それはますますひどくなっているという。

「ステマ(ステルスマーケティング)が横行しているんです。無法地帯と化している」

 第三者を装い宣伝するステマは、広く使われる広告手法。いわば禁じ手だが、明確な法的規制はなく、行政側も介入には及び腰だった。やっと重い腰を上げたのは昨年11月。SNSで投稿を装いながら豊胸効果をうたうサプリを宣伝していた健康食品販売会社2社に、消費者庁が初めて景品表示法違反で措置命令を出した。さらに今年1月下旬には、TikTokを運営する中国企業の日本法人がツイッター利用者に報酬を払い、指定する動画を紹介させていたことが明らかに。同社と契約していたのは、フォロワー数が10万人を超えるインフルエンサーたちだった。

「歯科の場合、ほとんどは個人事業主なので、ここまで大がかりではないものの、ネット上に氾濫する情報の数はそれ以上。口コミサイトに載っている投稿の多くはステマが疑われる」と、前出の広告代理店ネット担当は話す。どこかいい歯医者はないか、予約・検索サイトを開き、口コミ情報を見ると、「よかった」「ていねい」といった投稿がずらっと並んでいる。それを信じてその歯科医院にかかると、治療費が高かったり、すごく下手だったりと、トラブルが続出しているというのだ。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 暮らしのアクセスランキング

  1. 1

    「備蓄米ブーム」が完全終了…“進次郎効果”も消滅で、店頭では大量の在庫のお寒い現状

  2. 2

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  3. 3

    参政党トンデモ言説「行き過ぎた男女共同参画」はやはり非科学的 専業主婦は「むしろ少子化を加速させる」と識者バッサリ

  4. 4

    東京・荒川河川敷で天然ウナギがまさかの“爆釣”! 気になるそのお味は…?

  5. 5

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  1. 6

    コメどころに異変! 記録的猛暑&少雨で「令和の大凶作」シグナルが相次ぎ点灯

  2. 7

    悠仁さまのお立場を危うくしかねない“筑波のプーチン”の存在…14年間も国立大トップに君臨

  3. 8

    参政党さや候補のホストクラブ投票キャンペーンは、法律的に公選法違反になるのか

  4. 9

    「イネカメムシ」大量発生のナゼ…絶滅寸前から一転、今年も増加傾向でコメの安定生産に黄信号

  5. 10

    テレビでは流れないが…埼玉県八潮市陥没事故 74歳ドライバーの日常と素顔と家庭

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  2. 2

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  3. 3

    阪神・佐藤輝明が“文春砲”に本塁打返しの鋼メンタル!球団はピリピリも、本人たちはどこ吹く風

  4. 4

    自民両院議員懇談会で「石破おろし」が不発だったこれだけの理由…目立った空席、“主導側”は発言せず欠席者も

  5. 5

    広末涼子「実況見分」タイミングの謎…新東名事故から3カ月以上なのに警察がメディアに流した理由

  1. 6

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃

  2. 7

    国保の有効期限切れが8月1日からいよいよスタート…マイナ大混乱を招いた河野太郎前デジタル相の大罪

  3. 8

    『ナイアガラ・ムーン』の音源を聴き、ライバルの細野晴臣は素直に脱帽した

  4. 9

    初当選から9カ月の自民党・森下千里議員は今…参政党さや氏で改めて注目を浴びる"女性タレント議員"

  5. 10

    “死球の恐怖”藤浪晋太郎のDeNA入りにセ5球団が戦々恐々…「打者にストレス。パに行ってほしかった」