(4)生活習慣病の薬が処方箋なしで買える日がくるのか?

公開日: 更新日:

 生活習慣病などに効くスイッチOTC薬は、いまのところほとんどありません。しかし昨年度から風向きが変わってきています。

 厚生労働省公表の「スイッチOTC医薬品の候補となる成分及びその検討結果について」を見ると、2023年度までの候補は鼻炎薬・胃腸薬・咳止め・かゆみ止め・目薬・片頭痛薬などで、生活習慣病薬は皆無でした。ところが2024年度に、唐突にスタチン系の高コレステロール治療薬、カルシウム拮抗薬系の高血圧治療薬、痛風(高尿酸血症)治療薬などが候補に躍り出てきたのです。今年は、胃炎・胃潰瘍・逆流性食道炎などに効くプロトンポンプ阻害剤のスイッチ化が承認され、市場に出始めています。

 これには政府の方針が強く関わっていると思われます。「骨太の方針2023」のなかに、①スイッチOTC化促進②OTC類似薬の保険適用見直し③セルフメディケーションの推進といった項目が盛り込まれているからです。

 生活習慣病の治療薬を①スイッチOTC化し②それらを健康保険から外し③国民にセルフメディケーションを迫る……というシナリオが透けて見えてきます。それによって増大する国民医療費を抑え込もうというのでしょう。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  3. 3

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  4. 4

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  5. 5

    やす子の毒舌芸またもや炎上のナゼ…「だからデビューできない」執拗な“イジり”に猪狩蒼弥のファン激怒

  1. 6

    羽鳥慎一アナが「好きな男性アナランキング2025」首位陥落で3位に…1強時代からピークアウトの業界評

  2. 7

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 8

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  4. 9

    渡部建「多目的トイレ不倫」謝罪会見から5年でも続く「許してもらえないキャラ」…脱皮のタイミングは佐々木希が握る

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」