悪質リースバックで失うマイホーム…業者にとって高齢者は“理想的な狩り場”に

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 物価高騰のあおりを受けて、マンション居住者が支払う修繕積立金も値上がりしている。

 LIFULL HOME'sの調査によると、築11年から20年の物件では、2010年と比べて25年には月額で3881円から5023円上昇しており、増額傾向が鮮明だ。管理費と合わせれば、年間で10万円以上の負担増となることも珍しくない。

 電気光熱費も含め、年金生活者にとって、固定費の上昇は深刻だ。

「このまま、このマンションに住み続けられるのか」──そんな不安を抱く高齢者のもとに、タイミングよく舞い込むのがリースバックの勧誘だ。

 都内の不動産会社の担当者がこう説明する。

「リースバックとは、自宅をいったん売却して現金化した上で、新しい所有者に家賃を払って同じ家に住み続ける仕組みです。インフレで生活費がかさむいま、固定費を下げた上で、まとまった資金を得たい年金生活者を対象に、こうした提案を行う不動産会社が増えています」

 国土交通省の調査によれば、宅建業者の約10%がすでにリースバック事業に参入。そのうち半数以上は開始から3年未満で、近年になって新規参入が急速に増えている。さらに「今後取り組みたい」と答えた事業者も25%に上るという。

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