早歩きしたらちょっと息切れ…ただの運動不足? 心不全との関係は?
Aさん(58歳男性)は管理職で、忙しい毎日を過ごしていました。職場の健康診断で高血圧や脂肪肝を指摘され、受診を勧められましたが、受診を先延ばしにしていました。一方で、自分でできることはしようと考え、ウオーキングを始めました。しかし、早歩きで数分歩くだけで息切れを感じました。少し休めば回復したため、「たかが息切れだろう。運動不足だったからかな」と考え、医療機関を受診しないまま過ごしていました。
その後、日常生活の中でも息切れが気になるようになり、足のむくみや体重の増加も見られるようになりました。心配になったAさんは医療機関で検査を受けたところ、心臓のポンプ機能(左室駆出率)の低下と心臓の拡大が認められ、すぐに治療が始まりました。主治医から「このまま放置していたら命に関わる状態になりかねなかった」と指摘され、Aさんは驚きました。
Aさんは高血圧症などの危険因子を管理できていなかったため、心不全の状態に陥っていました。心不全とは、心臓の働きが低下し、息切れやむくみなどの症状が現れて徐々に悪化し、命に関わる病気です。このため、心不全の症状である息切れを感じていました。


















