石丸伸二現象の古臭さ…NHK“新たな選挙戦”とヨイショも「強い言葉」「メディア攻撃」に既視感

公開日: 更新日:

■得票数は東国原英夫氏以下

 今年72歳になる現職の小池知事に親子ほど年齢の離れた“青年”が挑む。この構図も既視感たっぷり。2009年の衆院選で民主党が自民重鎮の対立候補に女性の新顔をぶつけて次々と議席を奪い、政権交代を成し遂げた。性の違いはあれど、当時の「小沢ガールズ」戦略と相似形である。

「都内の無党派層は基本的に新しもの好き。約30年前の都知事選でタレントの青島幸男さんを当選させたように、昔から既成政党と一線を画す“改革派”を支持したがる。よくあるパターンに石丸氏もハマっただけとも言えます」(金子勝氏)

 政権与党が独自候補を擁立できず、現職の圧倒的有利--今回のシチュエーションと酷似していたのが11年、東日本大震災直後の都知事選だ。投票率は57.86%と今回の60.62%より低かったが、4選した石原慎太郎元知事の261万票に対し、次点の東国原英夫氏は169万票を獲得。今回の石丸票を上回っていた。

 東国原氏の今を思えば、石丸の健闘を変に持ち上げたりせず「そのまんま」を評価すべきだ。

  ◇  ◇  ◇

 ●関連記事【コラム】都知事選2位の石丸伸二氏に熱狂する若者たちの姿。学ばないなあ、我々は… では、ラサール石井氏が石丸伸二氏に心酔する若者たちに懸念を示している。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  4. 4

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  2. 7

    維新・藤田共同代表にも「政治とカネ」問題が直撃! 公設秘書への公金2000万円還流疑惑

  3. 8

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  4. 9

    米国が「サナエノミクス」にNO! 日銀に「利上げするな」と圧力かける高市政権に強力牽制

  5. 10

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性