赤羽の老舗「まるます家」で鯉と鯰を堪能! マダム、カップル、大先輩らで賑わう“サンベロの聖地”

公開日: 更新日:

鯉のあらいは絶品! シャキシャキした歯ごたえがたまらない

 が、この店のルールを忘れてはならない。酒は3本まで。ベロンベロンになるのはみっともないからね(汗)。アタシが楽しみにしていたのは鯉と鯰。川魚は泥臭いなどと聞いたふうなことをぬかすやつらが多いが、ここのは別物。何しろ赤城山麓の清い水で育った鯉だ。臭みなどあるもんか。チューハイ(450円)と鯉のあらい(450円=写真)でスタート。このあらいが絶品。冷水で締めてあるので、シャキシャキした歯ごたえがたまりません。酢味噌も酸っぱ過ぎず、酒に合う。

 そこに鯰の唐揚げ(600円)。昔、ニューオーリンズで鯰のフライを食ってそのうまさにうなったが、ここのはさらに上をいく。繊細で上品な白身に川魚特有の野趣がある。こりゃ、フグよりうまいよ。軽く塩をふってバクリ、そこにチューハイをグビリ。サイコ~。

 外には席待ちの客が数人。では、締めは鯉こく(450円)で。大ぶりの器にたっぷりの鯉こくと骨入れ用の小皿が運ばれた。鯉は身の中に「Y」の形をした鋭い小骨が多い。不用意に頬張ると痛い目に遭う。熱々をフーフーしながらすする。うまいね~、普通のアラ汁とは違う鯉独特のコクがたまらない。骨に気を付けながら身をかじる。ふわっとしつつも、噛みしめるとミシッとした弾力もある。鯉ならではの食感だ。初代のお孫さんで広報ご担当の松島和子さんが話してくれた。

「コロナ前は外国人さんも多かったんですけど、最近は若い人が増えました。近くに大学ができた影響ですね。鯉や鯰に挑戦しているみたい」と朗らかに笑う。

 王子、十条、赤羽。しばらく通いそうだ。3カ所でベロベロ間違いなし。センベロならぬサンベロだね。

(藤井優)

○鯉とうなぎのまるます家 北区赤羽1-17-7

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