金足農(秋田)中泉監督「やってみなくちゃわからない。1試合にすべてをかけるしかない」
6日第3試合で沖縄尚学と対戦する金足農(秋田)は、2018年準優勝時のエース・吉田輝星(オリックス)の弟・大輝(3年)がエースとしてチームを牽引。2年連続で夏の甲子園に乗り込んできた。15年に就任した中泉一豊監督(52)に、07年の佐賀北以降、公立校が優勝から遠ざかる現状、輝星と大輝の投手としての違いやプロ入りについて聞いた。
◇ ◇ ◇
──2年連続の甲子園出場。吉田輝星がいて準優勝した18年と今回、どちらの方が手応えはありますか?
「あんまり比べることはできないんですけれど、18年のチームも決して、秋田県でめちゃくちゃ得点を挙げて勝ってきたってわけでもないので。本当に甲子園で勝つたびに、何かを得ながら成長していったと思います。一つ勝つことはもちろんですが、投手なら一人の打者と対戦するだけでも成長できる。やっぱり勝ち進みながら成長してほしいっていうのが一番。これまで練習してきたことはもちろん、野球だけじゃないところも含めてですけど、やっぱり相手があること。高校生同士の戦いですから、自分たちの力を最大限発揮することに尽きます」
──今回は、吉田大輝ら、18年メンバーの弟が5人います。組織力というところで立ち向かうと。
「選手それぞれの役割があって、そこがつながってると思う。主に守備面と、戦略面はそういった組織力をテーマにやってきました」
──エースの吉田大輝の起用は?
「初戦は大輝が先発になると思うんですけど、得点差であったりとか、展開によっては、成長してきた左投手の斎藤(2年)、佐藤凌(3年)がいますから」
──輝星が一人で投げた18年とは違うと。
「そうですね。体力面はちょっと違うと思います。輝星には県大会を含めて投げ抜いた経験がありましたからね」