赤羽の老舗「まるます家」で鯉と鯰を堪能! マダム、カップル、大先輩らで賑わう“サンベロの聖地”

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第76回 赤羽(北区)①

 王子、十条とくれば赤羽を外すわけにはいかない。

 このところセンベロの聖地として祭り上げられているが、アタシはこのセンベロって言葉が嫌いでね。貧乏くさいし、安く酔えればいいってところが気に入らない。だいたい酒場を商っている人たちに失礼な気がしますよ。ま、還暦男の戯言でした。

 さて、その赤羽、注目される飲食街は東側のエリア。西側は大型スーパーやマンションが立ち並び、生活者のための街として充実している。稲村城跡の急な階段を上って、その先に足を延ばすとそこは閑静な住宅地。アタシら酒飲みにとっての赤羽とは別の顔だ。こっち側は軽くスルーし、東側の一番街に戻ることにしよう。

 ここは昼前からやっている店が多く、明るい時間からリタイア世代が遠征してくる。そのド真ん中に店を構えるのが今日の目的店「まるます家」だ。

 昭和25年創業。酒好きの初代が外に飲み歩いてばかりいるので、自分で酒場をやれば飲み歩かないだろうと女将さんが考え創業したらしい。まだ明るい3時に入店。7割ほどの客で埋まっているW型のコの字カウンターの右側に陣取る。

 コロナ禍の残滓であろうアクリル板が痛々しい。10年以上前に来たときはオッサンばかりだったが、最近は客層も多彩。肝吸いにうな重特上のマダムから、ジャンボチューハイ片手に特大メンチを頬張る若いカップル、牛筋煮込みで熱燗の大先輩まで、それぞれが自由に楽しんでいる。

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