盛岡「どん兵衛」のたたずまい、料理、酒、人情…NYタイムズのチョイスに納得

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板場の大将がにっこり

 お通しのなめこおろしが素晴らしい。これだけで3合飲めるよ。目の前には宮沢賢治の写真の載ったメニューが置かれている。盛岡にいることを実感する還暦男。さて、つまみはどうするか。名物メンチカツや酢飯の代わりに山芋の千切りを使った鉄火巻き、セッタカレイの煮付けなどよだれモノばかり。しかし、ここはオススメの刺し身3点盛り(1600円=写真)と地酒で勝負だ。

 ヒラメ、ブリ、まぐろの中トロ。酒は地元の純米酒、福来のもっきり(650円)。接客担当の娘さんが注いでくれた。「こうやって盛り切るからもっきり」。おっとっと。あふれそうなところに思わず口を寄せ、すかさず白身のヒラメをつまむ。ネットリシャッキリ。そこに再び冷たい福来をぐびり。サイコ~。満足げなアタシの様子に、板場の大将がうれしそうに目を細める。2杯目のあさ開(650円)は女将さんが注いでくれた。「どちらから?」「東京から仕事で」「桜にはチョット早かったかねえ」。そんな会話で心和む。

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